思考を信じるのをやめると、生きるのが楽になる

心の癒し


先日、あるお友達と話していた時のこと。私が「自分の思考を信じないようにしている」と言うと、すごくびっくりされました。

「”思考を手放す”のは分かるんだけど、”思考を信じない”のは、初めて聞いた」のだそう。更に、「思考を信じなかったら、どうしていいかわからない」とも言われました。

そうそう、普通はそうなんですよねー 以前の私も、もちろん、そうでした。


いろんな非二元(悟り)のティーチャー達が、様々な語り口で語っている”思考を信じない”、”思考にとらわれない”という概念。


私が初めて触れたのは、バイロン・ケイティが考案した「ザ・ワーク」セミナーでした。


その当時、私の元夫が病気で入院してまして、私は彼が可哀想でたまらなかったんです。好きなものも食べられないし、突然、自分の思うようにならない入院生活に変わってしまって。


でも、そのセミナーのファシリテイターであるティム・マクリーンさんに聞かれたんです。

「彼が可哀想?本当に?」って。

え?「本当に?」って、どういう意味?って、その時は思いました。病院に入院してて、好きなことが出来なくて、可哀想に決まってるやん!って。


でも、ティムが続けて「だって、屋根の下にいるでしょ? ご飯食べれてるでしょ?」って問いかけてきた時、あ、本当にそうだ、って心から思えたんです。私が”彼は可哀想”だと思い込んでたって。でも、不治の病でもないし、またいつか退院してこれる。ちっとも不幸じゃないし、可哀想でもないなって。

それは、もう本当に、目からうろこが落ちる体験でした。


会場までの道中は”彼が可哀想”という想いでがんじがらめになっていて、目に映るものすべてがグレーに見えていたのに、会場を出るころにはすっかり視界が明るくなって、東京でちょっと遊んで帰ろう♪ぐらいに思えたのを、今でもよく覚えています。


「ザ・ワーク」の詳細は、「ザ・ワーク――人生を変える4つの質問」をお読み頂きたいのですが、一番基本的な質問は「それは本当でしょうか?」です。


つまり、自分の思考に「それは本当でしょうか?」と、関西弁で言えば、「それって、ほんまなん?」と、常に自分にツッコミを入れていくわけです(*^^*)


例えば、いつも挨拶してくれる同僚が挨拶してくれなかった時、「あ、私何か気に障ることしたかな?」とか思ったりしますよね? でも、もしかしたら彼女が気づいてないだけかもしれないし、考え事をしていたのかもしれないし、彼女以外には本当のところは分からないわけです。


なのに、問題を自分の中に探しがちな人は「私が何かしたのかな?」になるし、人を責める方に向きがちな人は「何よ、無視して!感じ悪い!」になったりするんですよね… でも、どちらも真実ではないですよね(^^;)


どちらの思考が湧いてきても「それって、ほんまなん?」と突っ込んでいくと、「ほんまかどうか、分からへんよね」になって、その思考に紐づいていた感情、つまり前者であれば「何か気に障ることしてたら、どうしよう~(゚Д゚;)」、後者であれば「感じ悪いわ~(-_-メ)」から解放されて、ニュートラルな状態でその同僚と接することが出来るんですねヽ(^o^)丿


思考を信じない、と言っても、もちろん必要な思考もあります。例えば、東京に行くのに飛行機で行くのか、それとも新幹線で行くのか最適な方法を考えたり、ブログを書くのに文章の構成を考えたりとか。

なので、とりあえず、自分や他者の言動をネガティブに判断する思考、つまり「やっぱり私って、アホやわ~」「私がこうなったのも、あの人のせい」「あの人って、性格悪いよね」など、自分にとって心地よくない思考が出てきた時には、「それって、ほんまなん?」とツッコミを入れてみましょう。


それでも「いや、絶対そうやって!」という思考が出てきたら、今度は「ほんまにほんま? 100%そうやって言い切れるん?」と更にツッコミましょう。そうすると、大抵は「いや、100%と言われると…そうとは言われへんと思うけど…」とトーンダウンしていくはずです(^^)


「思考を信じなかったら、どうしていいかわからない」と私に言ったお友達のように、思考を信じなくなったら自分じゃなくなってしまうかのように不安に思われる方もいらっしゃるかもしれません。


でも、大丈夫です(*^^*) 


そうして、ツッコミまくって思考を信じないことが習慣となっていくと、今まで思考に乗っ取られていた頭の中にスペースが生まれます。


そうすると、今度は直感やひらめきというギフトが入ってくるようになるんです。


直感は人知を超えた次元からの情報なので、私たちのちっぽけな頭であれこれ考えて出した答えよりも正確だし、自分だけでなく周りの人にとっても良い結果になったりします。その直感に従って生きられるようになると、どんどん人生が楽になっていくんですね。


「それって、ほんまなん?」関西圏以外の方も、ぜひやってみてください(*^^*)