解放を促すセラピーやワークショップ。心理学の流派やセラピストによって、いろんなやり方があります。
中には無理やり感情を浮上させるような、クッションを床に叩きつけたり、身体を激しく動かすような動作によって、まだ浮上していない、心の奥底にある感情を引き出そうとするようなものもあります。
私は、そんな方法が苦手でした。周りではわんわん泣いたり喚いたりする人が続出していましたが、私は逆に、それを見るとスーッと感情が引いていくのを感じていました。元々が思考で激しい感情を抑え込むタイプだったので、無理やり感情を呼び起こそうとしても無理があったんですね。
もちろん、私には合わなかっただけで、そんなやり方が合う方もいらっしゃると思います。その時のワークショップでも常連の様な方たちが来ていましたし、そういう方法を取る感情解放のワークショップやセミナーに行かれるのも全く否定はしません。
けれど、一つ注意して頂きたいのが、そういう無理やり出させるやり方で浮上してくる感情は、まだ受け止める準備が出来ていないのに出てきてしまうケースもあるということ。
その時にはカタルシスが起こってスッキリ感があるかもしれませんが、また日常生活に戻った時に、圧倒されるような感情が出てきて十分対処しきれず、かなりしんどい状態に陥ってしまう可能性もあるんです。
感情を浮上させる時に何より大切なのは、出てきた感情を十分受け止められるだけの器が出来ていること。
何事にもタイミングがあり、日常の中で自然と湧きおこってくる思いや感情は、その方の中で対処できる準備が出来ているからこそ浮上できるんです。私のセッションを受けて頂いて、その後浮上してくるような感情もそうです。
私は無理に浮上させるようなことは絶対にしませんが、身体にエネルギーが流れることによって、一番表層に近いところの感情が上がってくることはよくあります。
でも、感情を解放するのに、その感情が起こったエピソード(例えば、親に虐待されたとか、いじめに遭ったこととか)を思い出す必要はありません。
ただ、その感情があるなあ…って感じて、「悲しいなあ…うんうん」とか「あ、私、ムカついてるんやね!」とか「不安やねんなあ…そっかあ…」みたいに、自分の感情をヨシヨシして、慰めてあげるような感覚で受け止めてあげるだけでも十分です。
そうして、涙が出てきたら十分涙が尽きるまで泣かせてあげる、すると気持ちがどんどん変化していくのが感じられると思います(^^) 小さな子どもが良い見本ですね。
そこで、もしも「あいつ死んだらええのに」みたいな、びっくりするぐらい黒い感情が出てきたとしても、大丈夫です。感情と行動化は別だからです(^^) よほど怒りが溜まってるねんなあ…と自覚して、何か抑え込んでいる感情が無いか、見て頂く必要はあると思いますが。
そして、自分自身の経験上からも言えることは、残念ながら一回感情を解放して終わりにはなりません。
ですが、解放を重ねるごとに、どんどん楽にはなっていきます(*^^*) 玉ねぎの皮が一枚一枚剥けていくように、いろんな重たい感情が剝がれていくと、自分の中に思ってもみなかった大きな愛があるのが見えてきますし、その先に自分の本質のまばゆい光が見えてくる。
そのプロセスは、本当に人それぞれで、ペースも人それぞれです。大切なのは、自分のペースを大事にすること。焦らずボチボチと。
「あ、まだこんな嫌な感情があったんや(;゚Д゚)」と愕然とすることがあっても、その感情があるにはそれなりの理由があってのことなので、それも受け止め、疲れたら美味しいものを食べたりお笑いを見たり、気分転換をしつつ進んで頂くのが一番ですね(*^^*)
感情の癒しは、たぶん一生を続く道のりなのかも。私も、ボチボチやって行こうと思います♬