私は心理セラピストの溝口あゆかさんを大変尊敬していまして、彼女のインテグレイティッド心理学講座をオンラインで受講しています。
先日の講義の中では、
「苦しいことは悪い事じゃない。苦しみに向き合っていること自体が、十分に人生を生きていることになっているんです」
「いつもハッピーだったら、真実を知ろうと思わないし(この場合の”真実”とはエゴではない自分の本質を指しています)、自分を知ろうと頑張ることもないでしょう」
というお話がありました。
これは本当に、私の人生を振り返ってもそうなんです。
もしも幸せな子ども時代を過ごし、生きる悲しみも苦しみもなかったら、ヒーリングの道には進んでいないし、たぶん何の疑問もなく普通にOLになって家庭を持って、周りと同じように子供を産み育てて、魂とか宇宙の真理とか考えずに、普通に生きてきたと思うんですよね。
もちろん、これは普通を生きることが良いとか悪いとか、正しいとか間違ってる、という話ではなくて、生き方の選択の話です。ごく普通に仕事や家事や育児をして暮らしていて、日々を幸せに生きている方は、もちろんそれでいいんですよね。
でも、私の場合は、幸せや生きる喜びを感じられる道は、恐らくこの道しかなかった。生きづらさの中からスピリチュアルに出逢って”宇宙の真理”という概念を知って、それを探求する方向に来たからこそ魂として成長出来て、日々愛と幸せを感じられるようになってきたんじゃないかなと思っているんです。
私が非二元の師匠と勝手に仰いでいるアジャシャンティも、「あなたの世界の終わり」の中でこう語っています。
「たいていの人間は苦痛な状況を避けて、自分の人生を過ごしています。それに成功するわけではないのに、私たちは常に苦痛を避けようとします。
意識上の最大の成長と目覚めは、美しい瞬間を通じてやって来るという、無意識の信念が私たちにはあります。実際、私たちは美しい瞬間を通じて意識上の最大の飛躍をすることがあるかもしれませんが、たいていの人たちは困難な時期に意識上の最大の飛躍をする、と言えるだろうと思います」
また、バイロン・ケイティはひどい鬱状態から、エックハルト・トールも自殺寸前に追い込まれてから大きな目覚めへと至ったのだそうで、自我がとことん追い詰められて”もうこれ以上頑張れない”と明け渡さざるを得ない状態になった時ににこそ、大きな意識の飛躍が起こる事例はたくさんあるようです。
私の今までの経験でも、至高体験や一瞥(いちべつ)体験はたいてい頭をガツンと打たされる出来事があって、「あかん、もう無理…」ってお手上げ状態になった直後に起こったのでした。
もしも今、コロナ禍による影響など様々な要因でしんどく感じている方は、今がどんなに大変でも後になって振り返ってみたときに、「あの時期があったから今の私がある」と言えるようになっているかもしれません。
けれど、もしもそんな精神的な成長なんて考える余裕のないほど経済的または精神的にも追い詰められている方は、どうか生活を支援してくれる団体や役所など専門機関に相談してくださいね。生活保護の申請に付き添ってくれたり、無料の宿泊場所を提供してくれる団体などいろいろあるようです。
「ビッグイシュー基金」のHPに、主に東京と大阪ですが、生活に困った場合にどこに相談すればよいのか情報が載せられていますので、どうぞご参考になさってください。
皆さん、それぞれの状況の中で、どうかこの状況を無事に生き抜いてくださいますように…